■学校一般情報■
ラクイラ音楽院は街の中心地から南東に少し外れた場所に位置し、美しいサンタ・マリア・ディ・コレマッジョ教会に隣接。本来集中して音楽に触れられる静かな環境にありますが、2009年4月の地震で大きな被害を受けました。世界がこの震災による芸術的・文化的ダメージを心配し、2009年7月のG8サミットも急遽ラクイラで開催され、この時、同校の電子音楽部門を中心に復興文化イベントを実現させました。日本からも政府や建築家による支援が行われ、少しずつ活気を取り戻しつつあります。同校では、器楽、声楽、作曲、ジャズを中心に、指揮、イタリア文学、ソルフェージュ、オルガン&グレゴリオ聖歌、カルテット、音楽美学史、音楽文化、音楽療法等の専攻も可能で、幅広く音楽への造詣を深められます。ディプロマには、レベルI(3年コース・大学レベル)とレベルII(2年コース・大学院レベル)があり、どちらのコースも修了時に発行され、他の音楽院への進学や、音楽分野での就職において国際的に効力を発揮します。その他、課外授業としてマスタークラス、セミナーも開催しています。
コンサート活動や出版などの音楽活動も盛んで、著名な演奏家を招いてのコンサートや、学生による演奏会などを企画・主催して学生と音楽を結び付けています。コンサートは地元だけでなく、イタリア各地で開催する事もあり、参加者は大きな舞台で活躍するチャンスを与えられ、より練習への目的意識が高まります。出版活動としては、コンサート等のCDなどの販売、雑誌MUSIC@を隔月で発刊。学生の論文が公的に発表されやすい環境であり、演奏以外でも積極的に音楽活動をしています。本来同校があるべき活動よりは縮小されることもありますが、今この復興時期だからこそ、音楽への情熱を深く強く感じられる音楽院です。