■学校一般情報■
1964年、スイス南部シオン市に、ハンガリー人ヴァイオリニスト、ティボール・ヴァルガが、音楽祭、国際音楽アカデミー、国際ヴァイオリン・コンクールを創設。そして1984年、ティボール・ヴァルガ高等音楽院が創立しました。夏期アカデミーには毎年ソリストを目指す多くの学生が集まり、ヴァイオリン・コンクールは若手の登竜門となっています。ジャン・ジャック・カントロフ、前橋汀子など、過去の入賞者を見ても、そのレベルの高さが推察できます。同校は、ギターを含めた弦楽器において素晴らしい音楽家育成を行って来ました。2008年9月からフリブール音楽院とともに、ローザンヌ高等音楽院(以下、ローザンヌ)と統合。ノウハウを共有し、さらにパワーアップした音楽教育機関となりました。世界各国から集まる学生数は3校あわせて430名。現在、ローザンヌのクラシック・コース(ピアノ、アコーディオン、弦楽器)所属の60名の学生が学んでいます。また、同校の講師陣には、ジョージ・ヴァシレフ(ギター)、フレンツ・ボカニー(コントラバス)、フランチェスコ・デ・アンジェリス(ヴァイオリン)などがいます。2009年9月からはフェルナンド・ロサーノ(ピアノ)、シルヴィア・マルコヴィッチ(ヴァイオリン)が加わりました。
プログラムはローザンヌに準じ、学士課程は3年間でBA取得を目指します。学習内容は、①実技(器楽・声楽)、②オーケストラ、アンサンブル、室内楽、現代音楽アトリエ活動、身体実習、第二楽器、合唱などの実習、③ソルフェージュ、和声・対位法、楽曲分析、音楽史などの講義、④修士課程への指導という構成です。修士課程は2年間でMA取得を目指します。専攻は、①音楽教育学(心理学、教育学、教授法、教育実習など)、②演奏(コンサート演奏家、オーケストラ団員、伴奏家、オーケストラ指揮者、弦楽アンサンブル指揮者、宗教音楽家など)、③スペシャリスト(ソリスト、オペラ声楽家)の3分野です。それぞれ、理論、即興など補足的な専門指導や講座も実施。バランスのよい指導に定評があります。