寺根佳那さん/チャイコフスキー記念国立モスクワ音楽院

寺根佳那さん/チャイコフスキー記念国立モスクワ音楽院
東京音楽大学付属高校、東京音楽大学を経て、東京音楽大学大学院修士課程鍵盤楽器研究領域修了。
ベルーナ人材育成奨学金第一回奨学生として、埼玉県知事より埼玉親善大使を委嘱され、
現在チャイコフスキー記念ロシア国立モスクワ音楽院在学中。
在ロシア日本国大使館主催、ロシアにおける日本年2018 風雅「日本の美」オープニングコンサート(モスクワ)出演。
ラ・フォル・ジュルネ新潟2016「熱狂の日」音楽祭、リスト記念館ホール(ハンガリー・ブダペスト)、秋篠音楽堂、宗次ホール等にソロ出演。東京、名古屋、群馬等、ソロリサイタルを多数開催。
国立オリンピック記念青少年総合センター大ホールでヴィルトゥオーゾユースオーケストラと共演。日本演奏連盟正会員。
-まず簡単な自己紹介ということで、現在までの略歴を教えてください。留学する前までの音楽の経験は?
何歳からなさっていましたか?
寺根様:ピアノは3歳からしています。幼少の頃は、兵庫県に住んでおり、小学生の時に相愛大学名誉教授の故片岡みどり先生に二度推薦していただき、大阪のザ・シンフォニーホールの推薦演奏会に出演しました。
その翌年、兵庫県の地元の先生の勧めで、大阪音楽大学の付属音楽学園を受験し、教授の先生からレッスンを受けれるセミナークラスに合格し、中学1年から、大学生の方と同じクラス(4人)でピアノのレッスンを受
けていました。
その翌年、兵庫県の公立中学校の音楽の先生が、「東京から凄い先生が来るからレッスンを受けてみたら」と推薦して下さり、兵庫県から神奈川県までレッスンに通う日々が始まりました。この頃は、兵庫県から週2
回大阪へ、週1回京都へ、そして隔週で神奈川へ通っていたので忙しい中学生でした。
私は、兵庫県で音楽科がある県立西宮高校を受けようと思って準備をしていましたが、当時ついていた京都芸大の先生に、東京に行くことを強く勧められ、受験の3ヶ月前に東京音大の付属高校を受けることが急に決
まり、勢いで東京に来ました。
略歴
東京音楽大学付属高校、東京音楽大学を経て、東京音楽大学大学院修士課程鍵盤楽器研究領域修了。
ベルーナ人材育成奨学金第一回奨学生として、埼玉県知事より埼玉親善大使を委嘱され、
現在チャイコフスキー記念ロシア国立モスクワ音楽院在学中。
在ロシア日本国大使館主催、ロシアにおける日本年2018 風雅「日本の美」オープニングコンサート(モスクワ)出演。
ラ・フォル・ジュルネ新潟2016「熱狂の日」音楽祭、リスト記念館ホール(ハンガリー・ブダペスト)、秋篠音楽堂、宗次ホール等にソロ出演。東京、名古屋、群馬等、ソロリサイタルを多数開催。
国立オリンピック記念青少年総合センター大ホールでヴィルトゥオーゾユースオーケストラと共演。日本演奏連盟正会員。
-留学したきっかけを教えてください。

寺根様:ソロリサイタルを毎年聴きに来て下さっていた先生に勧められました。
学生時代から何度も留学は勧められていたのですが、まず日本で出来る限りのことをした上で、自分にとって留学が本当に必要かどうか考えてから決めようと思っていました。
改めて先生に勧められて、現実的に考えるようになりました。実は、先生に勧められる一年前に受けたロシア人の先生のマスタークラスで、ロシアに来たらというお話をしていただき、漠然とですが、やはり行きたい
なという気持ちが芽生えていました。
高校生の頃から勉強していたロシア語をもう一度勉強し直そうと思い、語学スクールに通い始め、勉強を再開していた矢先にタイミング良く勧めて下さったので、決心が出来たように思います。
-どうやって現在の学校を選びましたか?現在の学校に決まるまでのいきさつを教えてください。また、決め手になった点はなんでしょうか?

寺根様:当初は、サンクトペテルブルク音楽院に留学しようと考えていました。サンクトペテルブルクの先生が、僕はいつでも歓迎するからロシアに勉強に来たらいいよとおっしゃって下さっていたので、漠然と行き
たいなという気持ちがありましたが、金銭的な面でも現実的ではないと諦めていました。ただ、高校生の頃から、ロシア・ピアニズムを学びたいという気持ちが強く、心の片隅でロシアで学びたいという気持ちは常に
あったように思います。
先生方にも相談したところ、モスクワ音楽院を勧められ、挑戦することに決めました。
-手続きで苦労した点はなにかありますか?

寺根様:ロシアのことに関しては殆ど相談出来る人がおらず、自分で全て手続き面の手配をしたので大変なことばかりで毎日不安でした。
手続きも提出書類も殆どロシア語でしなければならなかったので、毎日手探りで、綱渡りをしているような状況でした。
-留学準備はどのくらい前から始めましたか?

寺根様:大まかな準備は、10ヶ月前から始めました。
ただ、ソロリサイタルなどを受験の3ヶ月前までしていたので、その準備や練習に追われていて、本当にちゃんと準備を始めたのは3ヶ月前からです。
-学費はどう捻出しましたか?

寺根様:給付型奨学金の奨学生に選んでいただきました。
-語学は日本でどのくらい勉強しましたか?現地でも語学学校に行った方がいいでしょうか?

寺根様:ロシア語は高校生の頃から大学を卒業するまで履修していましたが、その後しばらく勉強していませんでした。
留学をする約2年ほど前から、語学スクールに通っていました。留学の半年前からは、ロシア人の家庭教師の方にもレッスンをしてもらっていました。
-日本と留学先で大きく違う点を教えてください

寺根様:授業がいつから始まるのか等、日本なら当たり前のように学校側から教えてもらえる最低限のインフォメーションすら、こちらから聞きに行かない限りは教えてもらえないということでしょうか。
例えば、学生証に関しても、何度か自分から「もう出来ましたか?」と聞きに行き、ようやくもらえました。
待っていては何も進まないです。
-学校の授業はどのように進められますか?日本でしっかりやっておいたほうがいい勉強などありまし
たら、教えてください。
寺根様:授業は全てロシア語です。英語が通じない先生が多いので、最低限のロシア語が出来ないと困ると思います。

-日ごろ練習はどのようにしていますか?

寺根様:寮の練習室や、音楽院で練習しています。
-授業以外はどのように過ごされていますか?

寺根様:大体は、練習場所を探すか練習をするかです。
-宿泊先はどのようにみつけましたか?

寺根様:寮があります。
-留学してよかったと思える瞬間は?

寺根様:一番の喜びは、素晴らしい先生との出会いです。いつも真剣に一緒に向き合って下さって、妥協せず、時間を気にせず教えて下さる先生から学ぶことが出来る喜びは大きいです。レッスンの内容もとてもレベ
ルが高く、毎回新しい気付きがたくさんあり、ここ音楽に夢中になれる日々が幸せです。
-これから留学する人が、心しておかなければいけない点、アドバイスしておきたいことがありましたら、お願いします。

寺根様:一番大切なことは、悩みすぎないこと。何があっても前向きに考え、自分の気持ちを貫くこと。
自分が今出来ることを精一杯頑張っていたら、必ず道が開けていくと思うので、勇気を持って怖がらずに挑戦してください!
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